野外にバイクをそのまま置いておくと雨風や湿気の影響で錆びが出てしまいます。バイクを長く愛用するためには、野外で保管する場合はもちろん、バイクコンテナで保管する際も湿気対策が必要です。本記事では、バイクを適切な状態で保管して長く愛用したいけれど、どうしたら良いのか悩んでいる人に向けて、野外にバイクを保管する場合に行うべき対策やバイクコンテナで保管する場合の湿気対策などについて紹介します。

バイクを野外で保管するときに起こりうるダメージ

バイクは車とは異なり、エンジンやマフラーなどの主要パーツがむき出しになっているため、野外で保管するときには雨風や湿気の影響を受けやすいという特徴があります。バイクを野ざらしで置いておくと雨がかかり、錆びの原因にもなるでしょう。風でホコリや砂が当たると、ミラーが傷付くこともあります。このように、見た目に変化が出てしまうだけでなく、エンジンの周りに水や湿気がたまると故障の原因につながるため、注意が必要です。場合によっては、修理に出さないと乗れなくなってしまうおそれもあります。また、風雨や湿気だけでなく、野ざらしの場合は晴れていても紫外線や熱などで座席シートの劣化や色あせなどが起こるでしょう。

バイクを野外で保管するときに行うべき対策

バイクを野外で保管するときには、いくつかの対策が有効です。ここからは、それぞれの対策について紹介します。

カバーをかける

カバーをかけることで雨や雪からバイクを守れるでしょう。また、紫外線や汚れからもバイクを守れるため、屋根つきの駐輪場の場合でもカバーをしたほうが良いといわれています。このように、カバーは雨や風、紫外線などの影響からバイクを守るためにも推奨されていますが、それだけでなく、ミラーを折られるなど、いたずらの防止にも効果が期待されているのです。カバーと一口にいっても種類はさまざまあるため、購入する際には、適合車種やサイズをよく確認しましょう。複数の商品を比較し、防水性や耐久性をチェックすることも大切です。なお、カバーは徐々に劣化するため、1年に1度は買い替えることが望ましいでしょう。

湿気への対策

防水性能が高いカバーは湿気がこもりやすいため、雨がやんだらカバーを外して湿気を逃す必要があります。カバーは被せっぱなしではなく、晴れた日は外して車体全体に空気を通すと良いでしょう。また、バイクを土や砂利の上で保管すると湿気がたまりやすいため、コンクリートや舗装された道路の上で保管するのが望ましいです。しかし、それが難しく、土や砂利の上に保管する場合はできるだけ湿気を通さないように、バイクの下に鉄板を敷くのもおすすめです。さらに、下からの湿気対策としては、バイクの下側もシートで覆う方法もあるため、より効果的な湿気対策を目指す場合は取り入れると良いでしょう。

バイクについた水気や汚れを取り除く

1カ月など長期にわたってバイクを保管する前には、洗車して砂ぼこりなどを落とすことが、より良い状態のまま保つためにも重要です。なお、洗車した後はしっかりと水気をふき取り、乾燥させるようにしましょう。毎日続けるのは難しいかもしれませんが、長い期間保管するのであれば、保管前にはしっかりとメンテナンスを行うことが大切です。これらの対策ができない場合は、土や砂利がついてから3日以内くらいに落とすことで、錆の発生の抑制が期待できます。

バイクコンテナをレンタルするメリット

もちろん自宅でも保管方法に気をつければバイクの保管も可能ですが、バイクコンテナをレンタルすることでバイクの防水、湿気、紫外線対策ができるというメリットがあります。コンテナを借りれば施錠ができるため、防犯対策にもなるでしょう。一戸建て住宅などで施錠できるスペースにバイクを置けるのであれば、防犯面の心配は少ないかもしれませんが、集合住宅など多くの人が行き交うスペースに置く場合、ぶつけられて車体に傷がついたり、将棋倒しに巻き込まれてしまったりする危険も考えられます。

また、盗難に遭ったり、故意に傷をつけられたりするなど、いたずらの被害に遭うかもしれません。コンテナであればそのような心配は必要ないため、安心してバイクを保管できます。なお、コンテナによっては敷地内で簡易的な作業ができる場合があるため、そのようなタイプを契約すればメンテナンス作業などがその場でできるでしょう。

バイクコンテナの湿気対策

バイクコンテナはバイクの防水、湿気、紫外線対策ができるというメリットがありますが、そのような場所をレンタルする場合でも自分自身で湿気対策は必要です。ここからはバイクコンテナを借りた場合に行うべき湿気対策について紹介します。

晴れた日に定期的に換気を行う

バイクコンテナは気密性が高く、湿気がこもりやすい構造となっています。そのため、バイクコンテナの中は一般的に、夏は高温多湿になり、冬は結露が発生しやすくなるのです。このような特徴があるため、コンテナ内にバイクを保管する場合は、晴れた日を選び定期的に換気を行うことで、内部の湿気を外に逃がせるでしょう。通気口があるバイクコンテナなら空気の流れが生じ、湿気対策になりますが、その一方で、通気口から雨が入り込んで空気中の水分が増加し、内部の湿度が高くなって被害が大きくなってしまう可能性もあります。このように、通気口があるからといって安心はできないため、やはり晴れた日に換気を行うことが重要です。

すのこや除湿シートを使う

床とバイクの間にすのこを敷いて隙間を作ることで空気の流れができます。空気が循環しない室内では、湿気が高くなり、金属でできているパーツがすぐに錆びてしまう危険があるのです。そうした現象を防ぐために換気も必要ですが、ずっと換気しておくことは難しいため、すのこや除湿シートなどのグッズを活用して、できるだけ空気の流れを良くすると良いでしょう。すのこを使う場合は、防カビ・抗菌作用があるヒノキや桐など木製のものが望ましいです。

また、除湿マットを床に敷くことも効果的といえます。除湿マットを利用する場合は、定期的に交換することを心がけてください。水分を吸わない素材を床に置くことで湿気をシャットアウトできるため、カビの発生を抑制できるでしょう。

炭や除湿剤を置く

除湿効果が期待できる炭を置くことも、バイクコンテナ内の湿気対策には効果的です。炭の表面には、高温で焼かれて冷やされる段階で、素材の中の空気が抜けてできた、細孔といわれる孔がたくさん空いています。この細孔によって空気中の水分や臭いのもとである粒子が吸収されるのです。中でも竹を素材とした炭は除湿や消臭効果が高いだけでなく、高い抗菌や抗カビ効果がある点が特徴となっています。また、押し入れやクローゼットに入れる除湿剤を置くことも効果的です。除湿剤は1~2畳の密閉された空間で効果を発揮するため、除湿剤を利用する場合は、コンテナ内にいくつか置くと良いでしょう。

壁との間に隙間を作る

バイクコンテナの壁は外気に触れているため、壁にバイクが接していると結露が生じる原因になります。そのため、バイクコンテナにバイクを置く場合は、壁から5~10cmほど離して置くようにすることが重要です。そもそも、コンテナに置く荷物の量に対して十分なスペースがないと、壁と荷物が近くなってしまいます。湿気をこもらせないようにするためにも、できるだけ余裕のある大きさのバイクコンテナを借りるようにすることも、湿気対策の1つといえるでしょう。

バイクを長く愛用するために湿気対策をしっかり行おう

バイクコンテナにバイクを保管した場合でも湿気対策には気を配る必要がありますが、バイクコンテナをレンタルすれば、バイクの劣化につながる雨風をしのぐことができ、盗難対策にもなるため、良い効果が期待できるでしょう。ドッとあーるコンテナにはバイクコンテナもあるので、レンタルすることを検討してみてはいかがでしょうか。